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2019/05/02 ブログ

平成30年3月30日環境省通知「行政処分の指針について」その2

第14回でも取り上げた平成30年3月30日通知【環循規発第18033028号】、今回もこの通知の中身を見ていきたいと思います。

 

「第2 産業廃棄物処理業の事業の停止及び許可の取り消し」では、一番最初の「1 趣旨」にこのように書いてあります。【「産業廃棄物処理業者が不法投棄等の重大かつ明白な違反行為を行っている」「こうした場合には、躊躇することなく取り消し処分」】

これは愛知県が食品廃棄物を不正流通させた業者に対し、許可取り消し処分を行うと措置命令を発出する権限がなくなってしまうという理由により、当該業者の許可期限が切れるまで取り消し処分を行わなかったことを問題視しているものです。

 

「2 要件」の中で(1)から(4)まで4つの内容が挙げられています。(1)は違反行為をしたとき、又は他人に対して違反行為をすることを要求・依頼・唆しなど、(2)は施設や経理的基礎などの基準を満たさなくなった場合、(3)は条件付き許可において条件を満たせない場合、(4)は欠格要件に該当した場合がかかれています。(1)の①のなかでいくつか面白いところをあげてみると、【「捜査機関による捜査が進行中」「公判手続が進行中」であっても、「違反行為の事実が客観的に明らかである場合には」「速やかに処分を行うべき」】というところ、【「刑事処分において」「不起訴の処分が行われた場合であっても」「厳正な行政処分を行うべき」】【「犯罪に対する刑罰の適用については公訴時効が存在するが、行政処分を課すに当たってはこれを考慮する必要はないこと」】あたりが興味深いポイントです。とにかく、違反行為の事実があるのであれば「即取消せ」ということのようです。

 

このことは(1)の②に「厳正な行政処分を実施されたい」と記載があるところからもくみ取れます。(2)において「経理的基礎を有しないと判断して差し支えないこと」の記載があります。以前であれば行政処分に及び腰であった自治体でも、違反行為や経理的基礎を満たさないなど要件に合致すれば積極的に取消処分していくという流れに今後変わっていくものと思われます。

 

 (4)にも面白い記述があります。役員等が欠格要件に該当すると許可が取り消されてしまいますが、それを避けるために、当該役員等はすでに退任していたという登記をしてごまかす奴がいるかもしれないので気を付けろということなのですが、「欠格要件に該当した後に日付を遡らせた変更の登記がなされることそれ自体が不自然」と言い切っています。

 

 また、欠格要件の対象となるのは「法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者」なのですが、【相談役、顧問等の名称を有する者、法人に対し多額の貸金を有することに乗じて法人の経営に介入する者】も対象となると書かれています。欠格要件になることを嫌って配偶者などを代表取締役などにしていても、顧問の立場の人が何かをやらかしてしまっても取消処分を受ける場合があるということになります。

 

 いずれにしましても、かなり具体的に書き込まれているところに行政の本気度を感じます。「廃棄物だからしょうがない」という曖昧さはなくなって、法をしっかりと適用していくということになり、今後取消や許可の更新が認められないという事業者が増えてくるかもしれません。「一発免停」ならぬ「一発取消」に十分注意しましょう。

 

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