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2020/08/03 ブログ

ウイルスについて

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コロナウイルスにより日本だけでなく世界中が大変なことになっています。皆様もそれぞれ従業員及びその家族の命を守りながら、会社としても存続をかけて精いっぱいの対策を講じていらっしゃるところだと思います。今回は少しウイルスのことについて書いてみたいと思います。

 

リサイクルの世界では、コロナウイルスの陰に隠れてはしまいましたが、依然として豚熱(CSF)とアフリカ豚熱(ASF)の感染が広がっています。豚熱のほうは、猪の感染は広がっているものの豚に関してはワクチン接種がおおむね終わりましたので、大規模な殺処分が発生することは無いと思われます。しかし、アフリカ豚熱にはワクチンが無いため、ひとたび感染が広がると再び日本中で殺処分のあらしが吹き荒れることとなります。コロナウイルスのために人の往来が制限されており、現在は大きく感染が広がっている状況ではありませんが、アジア全域で猛威を振るっているのです。

 

さらにさかのぼると、平成25年から平成30年ころにかけてはPED(豚流行性下痢)というものが発生していました。ただ、PEDは豚熱などの法定伝染病と異なり、殺処分をしなければならないという物ではありません。

 

口蹄疫、日本では今はそれほど話題になりませんが、アジア全体でみれば、まだまだ感染が収まっていない大変な伝染病です。東国原さんが宮崎県知事のときに九州で発生したのを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

人間・豚に限らず、ウイルスの消毒など対策を講じる際に重要なのが、「エンベロープ」の有無です。このエンベロープというのはウイルス表面の膜のことなのですが、この膜を持つか持たないかで消毒のしやすさが変わってきます。エンベロープのあるものは、エンベロープを壊すことが出来れば不活化(感染力がなくなる)できます。膜があるほうが消毒しやすいというのも素人感覚では不思議な気持ちもしますが、エンベロープの大部分が脂質で出来ているので、アルコールなど脂質を溶かすようなものであればエンベロープを破壊することが出来るのです。つまり、消毒がしやすいのです。(ただし、アルコールの濃度も関係してきますので、実際の消毒剤の選定には専門家の指導を仰ぎながら行ってください。)


エンベロープを持たない、ノンエンベロープのウイルスはアルコールでの消毒が一般的には効きが悪いのです。消毒を徹底するには、アルコール以外の消毒剤を選定する必要があります。

 

人間に関係するもので行けば、コロナウイルスはエンベロープ有りのタイプで、よくアルコール消毒が話題に上るのはそのためなのです。ちなみにインフルエンザもエンベロープタイプです。しかしながらノロウイルスはエンベロープが無いタイプです。アルコールでよく手を消毒しても、ノロウイルスは防ぐことが出来ません。石鹸で良く手を洗うという指導があるのは、石鹸で殺菌消毒するのではなく、手の汚れ(脂質など)とともに洗い流す効果があるからなのです。

 

豚でいくと、豚熱・アフリカ豚熱はともにエンベロープを持つタイプです。ですので、手指の消毒などはアルコール消毒でも十分に効果が出ます。ただ、畜産の場合は豚舎や豚の体そのものなど広範囲に、かつ豚の成育に問題が出ない配慮が必要ということもあるので、アルコール消毒だけですべてをまかなうというわけではありません。高濃度のアルコールは火災の危険もあります。PED(豚流行性下痢)ウイルスはコロナウイルス科コロナウイルス属に属するということでエンベロープ有りなので同様の対策で対応が可能ということになります。


ただ、口蹄疫はエンベロープを持たないタイプです。非常に強力な伝染性があり、かつエンベロープを持たないのでアルコールや逆性石鹸での消毒では防ぐことが出来ません。アルデヒド系など、エンベロープを持たないタイプでも十分に効果のある薬剤を使用する必要があります。

 

今回のコロナウイルスのために、受付などにアルコール消毒液を置いたり、体温計を置くなど様々な対策を講じていらっしゃることと思います。コロナウイルスだけであれば、適切な濃度のアルコール消毒で十分な効果が得られますが、ノロウイルスには効果が無いということには注意が必要です。O157など大腸菌消毒にはアルコール消毒で対応が出来ます。でも、同じ菌でもボツリヌス菌にはアルコール消毒では効果がありません。

 

何が言いたいのかと言いますと、人にしても動物にしても、感染防止体制を整えるにあたり、何を防ぐことが出来て、何を防ぐことが出来ないのかを十分に把握しておかないといけないということです。「アルコール消毒で大丈夫だ」といって従業員が他の菌やウイルスによる食中毒になってしまっては元も子もありません。また、汚れが残っている状態でいくら消毒剤をつかっても効果が小さくなってしまいます。

 

まずは十分な手洗い、タオルなど身に触れるものの使いまわし禁止などを徹底しましょう。また、机などを拭くにはアルコール系ではなく塩素系を使う、たとえば次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする家庭用漂白剤を希釈して使うという工夫もしてはいかがでしょうか。塩素系はアルコール系に比べエンベロープを持たないタイプにも効果があります。

 

今回のコロナウイルスにより、働き方や過ごし方全般に影響を受けました。その経験を強さに変えるために、みんなで頑張りましょう。

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